製本

2018/05/22

無印良品・週刊誌4コマノートミニの改装

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無印良品・週刊誌4コマノートのドイツ装への改装。


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週刊誌4コマノートはマニアうけするノートで、熱狂的なファンがいる一方売れ行きはいまいちなのか、いつの間にか店頭から消えているということが多いようだ。

現在も、数ヶ月ほど前には店頭に積んであったのに、現在はネットショップをはじめ近所の実店舗にも置いていない。

試しにある店舗で聞いてみると、どうやら廃盤ではないが現在どの店舗にも置かれない状況で、一応注文は受け付けているとのこと。 

ちなみに他店舗では全く状況がわからないとつれない返事。 やる気のある店とそうでない店の差がこうしたところに現れるものだ。

取り寄せ時期については一ヶ月後程度みて欲しいという話だったが、昨日商品が用意できたとの知らせが来た。 一ヶ月どころか一週間で手にすることができた。


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オリジナルのノートはA4サイズ、一折り88ページ、中綴じホチキス止めの週刊誌スタイル。

改装ではこれを二冊分を一冊にまとめた。 計176ページ、つまりA4サイズ44枚の用紙を4枚一折りに組み替え、11折りの本かがり丸背仕様に変更。

週刊誌のようにかなり多い枚数の用紙をまとめて半分に折ると、紙の厚み分一番外側の用紙が一番内側の用紙よりも小口側が短くなる。つまり、小口の形状が束の上から見たときに束の中央ページを頂点として、最初と最終ページに向かって山形になってしまう。

これを吸収するために週刊誌等は断裁して小口を平らに仕上げている。

つまり、週刊誌タイプの用紙は広げると中央の紙の大きさと最初・最終ページの大きさは厚みの影響が出た分差が出ることになる。

今回の改装ではオリジナルのノートの内側の紙から外側の紙へ順に4枚一組で順に重ねることで、斜めの小口を残してみた。


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背と表紙を別に取り付けるドイツ装=ブラデル装。
今回は表紙に使った布の赤と同系統の赤いスキバルテックスを背素材に合わせ、背と表紙が別々に作られているというよりは一体感を重視したデザインにした。

ちなみに表紙布は製本倶楽部のクマ氏が原宿あたりで調達した布をこっそり使用。


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娘が絵の勉強を始めたので、そのアイディア帳として使う予定。


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実は斜めの小口はページが大変めくりやすいと言うことが判明。
しかし、実際のところ使っていくと何かしら問題点も見つかるかも知れない。

新たな週刊誌4コマノートを入手したので、今度は自分用に作って実際に使ってみよう。 


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ところで、ドイツ装の名称については合本ノート記事でも紹介したが、ドイツ装の名は「製本工房リーブルの岡野さんの<豆本をつくる>が初出」であることを同じ記事にYKさんがコメントを残してくださったことで解決。
YKさんありがとうございました。

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2018/05/14

無印良品・週刊誌4コマノート・ミニの改装 その5

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表紙の仕上げ。

背表紙の厚くなった天地の折り返し部分間の段差を同じ厚さの地券紙で埋め立てる(上・中図)。

同様に折り返しで段差ができた平表紙裏も地券紙で埋め立て(下図)。


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本文と表紙の接合。

最初に背部分のみ接着する。 濃いボンドを本文、表紙の背部分に塗りつけ天地のチリが同じになるように注意しながら貼り付ける。

貼ったあとは下敷きなど薄く堅い板を本文の中央付近のページへ差し入れグッと押し込み密着させる(写真)。


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背のボンドが乾くまでミゾ付け板に挟んでおく(上図)。

本文と表紙がついた(下図)。


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見返し糊入れ(写真)。


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見返しに吸湿用の水彩紙を差し入れMDF板に挟んでプレス。

そのご、何度か水彩紙を替え、一晩プレスして完成。


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2018/05/10

無印良品・週刊誌4コマノート・ミニの改装 その4

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表紙の準備。

クータのついた背の耳から耳までの距離を紙を巻いて実測。


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背幅をディバイダーで測り取り、地券紙に移し切り出す(上・中図)。

背表紙素材に切り出した地券紙を貼る(下図)。

このあと地券紙の左右にそれぞれミゾの分(約6ー7ミリ)と平表紙との連結部分(約20ミリ)を残しを、天地に折り返し分15ミリを残して背表紙素材を切り出す。


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表紙ボールの裏側に背表紙との連結部分の段差が目立たないようにボール紙を0.7ミリ程度剥ぎ取る。

最初に接合幅20ミリ位置にカッターで切り込みを入れる(上図)。

ボール紙を薄剝ぎする(中図)。

ペーパーで全体を平らに均す(下図)。


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表紙素材にボール紙を貼り込む(上図)。

四隅を斜めに切り落とす(中図)。

長辺のみ表紙素材を折り返す(下図)。

短辺は背表紙と連結してから折り返す。


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準備ができた背表紙と表紙(上図)。

連結する表紙の裏(段差をつけた部分)に濃いボンドを塗り、背表紙を貼り込む(中・下図)。

裏表紙も同様に背表紙に貼り込む。

つづく

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2018/05/01

無印良品・週刊誌4コマノート・ミニの改装 その3

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見返しやら表紙やらを見繕いつつ、作業を進める。


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写真のないまま、丸みだし→耳出しを完了。
背綴じひもの端を平部分に繊維を広げて接着。
栞ひも、花布付けを行う。


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天地花布間の段差を地券紙で埋め立てる。

埋め立てる地券紙はあらかじめエッジの立った木などの角にこすりつけるようにしてしごくと折り癖などがつくことなく丸みを出すことができる。

が、先日YouTubeをみていると、恐らく専門の器具だろうか、横バーの直径が15ミリくらいの小型の鉄棒状の器具があって、そこに丸背本の背部分をこすりつけて背部分に丸みを出していた。

木のエッジにこすりつけるのも特に不便ではないのだが、鉄棒で一気にこすりつけて丸みを出すというのもなかなかに魅力的。 
考えてみれば自製かがり台の横棒を丸棒に替えればできてしまうので、今度試してみよう。


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埋め立てを終えた背に寒冷紗を貼り付ける(上図)。

花布は例によって糸で簡易的に綴じつける(下図)。


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背にクラフト紙でクータを取り付けて本文完成。

つづく。


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2018/04/27

合本ノート 

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今年高3になった娘が小学校5ー6年で使っていた時のノートを合冊した。
子供が成長する過程で生み出される産物…図工の作品、自由帳、テスト、ノートなど、どれも大切な思い出だが、なかなかすべてを保管しておくことは難しい。

こうしたものは、大人になってからただ懐かしいだけでなく、自分の原点を知るチャンスにきっかけにもなるかも知れないのだが…。

図工作品などはせめて写真に撮っておけば、それなりに将来当時の記憶をたどるヒントにはなるだろう。 しかし、ノートなどページものはそのすべてを撮影して…と言うのは大変だ。

それならばまとめて一冊の本にしてしまえば余白も含めすべてをとっておくことができるとの思いで綴じてみたものの、完成することなく6ー7年が過ぎてしまった。 


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製本方法はドイツ装。

このドイツ装。色々調べると、なぜ<ドイツ>装なのかから始まって分からないことが多い。 一般的には背表紙を本文に取り付け、平表紙は別個にあとから取り付けるスタイルを言うようだ。

インターネットを探ってみると、日本サイトではドイツ装の名に関する情報が見当たらなかったので、海外サイトを検索して何となくわかったことは…

○この製本方法をドイツ装(ドイツ装の正確な訳がわからないため、とりあえずGerman binding  Deutschland bindingで調べてみた)言っている例はあまりなく、ブラデルバインディング(Bradel binding)が通称名として通っている。

○ブラデル製本は18世紀頃ドイツで爆発的に流行した。

○ブラデルとは18ー19世紀のフランス人製本家 アクシス・ピエール・ブラデル<Axexis Pierre Bradel>のことで、この人が考案した製本法らしい。

つまり、製本家ブラデルがドイツに移りこの製本が大変流行ったため、ブラデル製本=ドイツ装ということになったのではないか?

ちなみにこの製本法は<a temporary binding>と書かれているので仮綴じの認識だったようだ。たしかに仮綴じ本に平表紙を取り付けただけといえばその通り。

当時の、ポール・ボネ <Paul Bonet> が作っていたような総革装,超デコラティブな美術作品に比べれば仮綴じ程度といえる。しかし、同じ仮綴じベースでもフランス装などよりは変化もつけられるし強度も高そうなので、これはこれで面白い製本法と言える。


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この背と平を別個に作る製本法は確かにくるみ製本の様に表紙を一体で作って本文に連結するのに比べ、構造として強いという特長がある。

くるみ製本の場合表紙が外れれば背表紙、反対側の表紙と壊れて言ってしまうが、それぞれが独立しているため仮に表紙が破けたりしてもその部分を補強すればよい。 

そういう意味で一折りが分厚いノートや台紙が厚いアルバムなどには適しているように思う。


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それにしても、子供の描く世界ってなんと楽しいものか。

大人になるにつけ要領を覚えて段々に個性が薄くなるのにくらべ、何でも一生懸命だから面白いのだろう。

国語・算数・理科・社会すべてとっておくのは難しかろうがせめて作文くらいは残しておくべきだろう。 家族揃って大爆笑間違いなしだ。


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2018/04/18

合本ノート その1

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<合本>と書いて「がっぽん」と読む。
何冊かの本をまとめ、一冊の本として製本することで、合冊ともいう。

写真はノートを数冊綴じたもの。
下の娘が小学校の時使ったノートなので、綴じたのは5-6年ほどになるか…。  密柑山(=未完の作品の山)からの発掘品。


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ドイツ装的に仕上げる。

背表紙用の布を準備(上図)。
ノートは表紙をつけたままで少々固いためすこし厚手の布を使うことにした。天地は折り返し、裏側の折り返し間は同程度の厚みを持つ別の布で埋め立てしておく。

濃いボンドを知ったりと背に塗る(中・下図)。


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背表紙布裏にもしっかりボンドをつける(上図)。

背に布を貼り、ヘラでしっかり密着させる(中図)。

平部分に巻き込むように背表紙布の残りをボンドで貼る(下図)。


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クランプで挟んでしっかり接着(写真)。

つづく。


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2018/04/14

無印良品・週刊誌4コマノート・ミニの改装 その2

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縢り。 

手製かがり台に背綴じひもをセット。


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目引き穴に合わせて背綴じひもを張る(上図)。

片っ端から縢る(中・下図)。


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背綴じひもを自製フィセルほぐしを使ってばらけさせる。

最初に指でひねって撚りをもどす(上図)。

フィセルほぐしで繊維一本一本に分ける(中・下図)。


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背固めには久しぶりに膠をつかう。部屋に獣臭がただよう。

数時間膠をみずにつけ、湯煎しながら溶かしていく(上・中図)。
温度を上げすぎると粘着力が弱るので注意。

親指に軽くつけて人差し指とでギュッとつまむようにして挟み、指同士を開こうとしてもすぐに剥がれないようならば完成(下図)。

薄すぎると粘着力が弱いし、濃すぎると伸びが悪く「だま」ができて使いにくいので使いながら水分調整は必須。


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刷毛で背に膠を塗りつけテフロンヘラで背を平らにするようにこすりつけていく(写真)。

つづく。


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2018/04/06

無印良品・週刊誌4コマノート・ミニの改装 その1

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無印良品の4コマノート。 

A4用紙の裏表にそれぞれ4コマ画面が4列。これを44枚まとめてふたつ折りにしたものを中綴じにしたノート。

ネットで検索すると販売中止になったり販売再開されたり、常にあるわけでは無いようだが、コアなファンがいるようで、それぞれ面白い使い方をしているようだ。

デザインなどのアイディアスケッチ用としては多少画面が小さいが、試しに使ってみることに。 そのままで使うのもつまらないので改装する。


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再生紙と言うことだが昔のわら半紙のような紙。 破けやすいので、中綴じのステープラー針は慎重にはずす(上図)。

44枚の紙を中綴じしているため、一番内側の紙と外側の紙では幅が違っているため、重ね順を崩さないように一折り4枚ずつに分けていく(中図)。

ヘラでしっかり折り目をつける(下図)。


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二冊分を一冊にまとめる(写真)。

幅の狭い内側の折から外側の折りを順に重ねる。


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重ねた折丁はボール紙に挟んでクラフト紙の帯でひと巻き(上図)。

中綴じの紙を折丁にばらしてつ買っているので内側の用紙(束の下側)と外側の用紙(束の上側)ではこのように幅が違ってくる(中図)。

折り目を落ち着かせるためしばしプレス(下図)。


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本科が利用の目引き(上図)。

クラフト紙ノートもついでに目引き(下図)。

つづく


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2018/03/29

ミニスケッチブック

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ミニスケッチブックを作る。


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手順
新鳥の子紙六折り、本かがり→天・前小口化粧断ち→紙ボール切り→寒冷紗貼り→背表紙貼り→平表紙貼り→見返し全面貼り→表紙くるみ→留めゴムつけ→完成


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作りは本かがりの中味に表紙を貼り付けただけの構造。
背は保護のためおもて・うら表紙を布素材で巻き込んでいるだけ。
背には寒冷紗を巻いてあるだけで表紙の布地は未接着。

スケッチブックなので開きの良さが第一。
いろいろ挟み込んだりすることも考慮してゴム留め仕様とした。


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背は布一枚保護のため覆われているだけなので、スケッチブックののど元は見開きで真っ直ぐひらく。


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手のひらサイズ。 ポケットにもスッポリ。


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以前作ったクロッキー帳と同柄。
ツーショットで記念撮影。


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2018/03/13

丸背ノート その8

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表紙の裏側の始末。

表紙の裏側は表紙素材を折り込んだ厚みでた凹凸ができる。 このままにしておくとこれが表面に影響するため、凹んだ部分を埋め立てをする。

背の部分は、本文の背幅を測り表紙素材で同じ幅の短冊を切り出す(写真)。


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作った短冊を背部分の凹みの高さに合わせて切りしっかりと貼る(写真)。


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平部分は同じ程度の厚みの地券紙を形に合わせて切り出して貼り込む(写真)。


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本文と表紙をくるむ作業。

背とミゾ部分にボンドをつけ小口のチリが丁度良く出るような位置にあわせ、イチョウ鏝で押し込み固定する(写真)。

両面押し込んだらミゾ付け板に挟んでボンドが完全に乾くまで待つ。


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背とミゾが完全に接着出来たら見返しにボンドをつけ見返し糊付け(上・中図)。

手で体重をかけておさえる(下図)。


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見返し部分に吸湿用の水彩紙を差し入れ(写真)、


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ミゾ付け板に挟んで乾燥。 何度か水彩紙を交換して一晩き完成。


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