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2011/04/01

MAKING HANDMADE BOOKS 100+BINDINGS

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MAKING HANDMADE BOOKS 100+BINDINGS*
Alisa Golden  Lark Books 2011 19.95米ドル
256頁 25.1 x 21.3 x 2.5 cm

製本、手製本、本作りと検索してみると日本でも
随分といろいろな「本作り」に関する書籍が出版
されている。 しかし、内容的にみると表面的な
仕上げの違いはあれ、基本的には同じような限ら
れた製本技法が同じように解説されているものが
多い。 

一方海外に目を向けると、紙を綴じる行為が特別
なことではないことを感じさせる内容の書籍が多
い。 とにかく綴じ方、組み立て方のバリエーシ
ョンが豊富だ。 

もちろんバリエーションが豊富だから正しいわけ
ではない。基本的な知識や技術があっての「製本」
なのだから日本流の基本に忠実も悪くない。が、
たまには「綴じてあれば本」というくらいに頭の
ねじを緩めて自由な本作りを考えてもよいと思う。 

本書はクラフト系の本を出版するLark CRAFTS
刊。 同社ではほかにも何冊も製本関係の本が出
ているが、製本作家の作品集的な書籍が多い中、
書名に100+ とあるように 100以上の(数えては
いないが)確かにたくさんの製本方法がイラスト
で紹介されている。 ひもで綴じるもの、のりで
束ねるもの、ハトメでとめるもの、切って折るだ
けのもの…。 

ともすると製本=アカデミックなものと思われが
ちだが、実は気軽で、楽しいものだから子供から
大人まで、それぞれのレベルに応じて本を作れば
いいんだ、ということが実感できる本だ。



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という訳で、私も本書にある [ Secret Belgian Bi-
nding (秘密のベルギー製本)なる怪しい名の本に
翻訳ソフトの怪しい対訳と格闘しながら挑戦して
いるところ。 






*binding = バインディング 縛る、留める、締める、また 製本、装丁
の意。 
製本関係の洋書で綴じ方を示すのに ~ binding と記載される。
スキーの留め具ビンディングは binding のドイツ語にあたる bindung の日本語読み。

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2011/03/27

ペンギンブックスのデザイン 1935-2005

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ペンギンブックスのデザイン 1935-2005
フィル・ベインズ 著 齋藤慎子 訳
P-Vine books 2010 2,800円   256頁
A5判
ISBN9784860203788



原書は2006年当のペンギンから出版されており、
ペンギンブックスのカバーデザインが満載の一冊。



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ペンギンブックスといえばペーパーバックの代名詞。
日本でいえば文庫本にあたる並製本分野の草分け。
洋書店のペーパーバックの棚でカワイイペンギンが
本の背で踊っていればそれがペンギンブックスだ。

外国語に苦手な私はペンギンブックスを読むことは
ないが、すぐ「ペンギンブックス」とわかる外見と、
シリーズで揃えたくなる気持ちにさせるデザインの
一貫性には昔から注目していた。



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しかしこの「ペンギンらしさ」は紆余曲折を経て
たどり着いた結果だ。 苦悩もあり失敗…時として
デザインの実質的空白期間さえ生じた。 幾度もの
危機を迎えては、それを救ったのが創業当時の社是、

「一目見ればペンギンの本であることがわかること」

だった。



これを読んでいて、ふと講談社新書のことが頭に
浮かんだ。 同書はデザイナー杉浦公平氏のもと、
新書の表紙にイラストや内容の要約を入れることで
新書の持つ堅いイメージや意味合いを変え読者層を
広げてきた。それを杉浦氏を替え、理解不明な改悪、
堅いイメージへの回帰としか言えないデザインに
変更したのはなぜか? 今の講談社新書は時代と
状況に翻弄されたデザインの空白期間にあるのか? 

いつの日か講談社新書も復活する日が来るのだろうか?



話はそれたが、本書はペンギンブックスの来歴を、
カバーデザインの流れから読み解いている。 図版も
多く資料的価値も満足度も高い一冊。

コンピューター以前のプロによる手作業のデザインの
切れ味、玄人好みのイカしたが堪能できる。

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