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2018/04/27

合本ノート 

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今年高3になった娘が小学校5ー6年で使っていた時のノートを合冊した。
子供が成長する過程で生み出される産物…図工の作品、自由帳、テスト、ノートなど、どれも大切な思い出だが、なかなかすべてを保管しておくことは難しい。

こうしたものは、大人になってからただ懐かしいだけでなく、自分の原点を知るチャンスにきっかけにもなるかも知れないのだが…。

図工作品などはせめて写真に撮っておけば、それなりに将来当時の記憶をたどるヒントにはなるだろう。 しかし、ノートなどページものはそのすべてを撮影して…と言うのは大変だ。

それならばまとめて一冊の本にしてしまえば余白も含めすべてをとっておくことができるとの思いで綴じてみたものの、完成することなく6ー7年が過ぎてしまった。 


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製本方法はドイツ装。

このドイツ装。色々調べると、なぜ<ドイツ>装なのかから始まって分からないことが多い。 一般的には背表紙を本文に取り付け、平表紙は別個にあとから取り付けるスタイルを言うようだ。

インターネットを探ってみると、日本サイトではドイツ装の名に関する情報が見当たらなかったので、海外サイトを検索して何となくわかったことは…

○この製本方法をドイツ装(ドイツ装の正確な訳がわからないため、とりあえずGerman binding  Deutschland bindingで調べてみた)言っている例はあまりなく、ブラデルバインディング(Bradel binding)が通称名として通っている。

○ブラデル製本は18世紀頃ドイツで爆発的に流行した。

○ブラデルとは18ー19世紀のフランス人製本家 アクシス・ピエール・ブラデル<Axexis Pierre Bradel>のことで、この人が考案した製本法らしい。

つまり、製本家ブラデルがドイツに移りこの製本が大変流行ったため、ブラデル製本=ドイツ装ということになったのではないか?

ちなみにこの製本法は<a temporary binding>と書かれているので仮綴じの認識だったようだ。たしかに仮綴じ本に平表紙を取り付けただけといえばその通り。

当時の、ポール・ボネ <Paul Bonet> が作っていたような総革装,超デコラティブな美術作品に比べれば仮綴じ程度といえる。しかし、同じ仮綴じベースでもフランス装などよりは変化もつけられるし強度も高そうなので、これはこれで面白い製本法と言える。


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この背と平を別個に作る製本法は確かにくるみ製本の様に表紙を一体で作って本文に連結するのに比べ、構造として強いという特長がある。

くるみ製本の場合表紙が外れれば背表紙、反対側の表紙と壊れて言ってしまうが、それぞれが独立しているため仮に表紙が破けたりしてもその部分を補強すればよい。 

そういう意味で一折りが分厚いノートや台紙が厚いアルバムなどには適しているように思う。


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それにしても、子供の描く世界ってなんと楽しいものか。

大人になるにつけ要領を覚えて段々に個性が薄くなるのにくらべ、何でも一生懸命だから面白いのだろう。

国語・算数・理科・社会すべてとっておくのは難しかろうがせめて作文くらいは残しておくべきだろう。 家族揃って大爆笑間違いなしだ。


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2018/04/24

合本ノート その2

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平表紙の準備。

ドイツ装は最初に本文へ取り付けた背表紙素材に表・裏の平表紙を取り付けるスタイル。

そのため、背・平表紙を一体で作り、本文にくるんでいく「くるみ表紙」よりも強い構造と言われている。


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表紙素材の切り出し。
折り返しの15ミリ分の目安を幅定規でとり、それに合わせて切り出す(上・中図)。

溝付き本のように表紙素材の折り返しに段差がないためサクッと仕上がる(下図)。


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今回はノートの合本なので、ミゾはないため背から1ミリほど間隔を開けて表紙をつけることにした(この辺の空き具合は好みの問題)。
余分なところにボンドがつかないようにマスキングでカバー(上図)。

背表紙部分は異素材同士の接着で剥がれやすいため、濃いボンドをしっかりつける(下図)。


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ボンドのマスク兼 接着位置ガイドのマスキング位置に表紙を合わせ、ギュッと体重をかけ押さえ、プレス機で挟み完成。


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2018/04/18

合本ノート その1

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<合本>と書いて「がっぽん」と読む。
何冊かの本をまとめ、一冊の本として製本することで、合冊ともいう。

写真はノートを数冊綴じたもの。
下の娘が小学校の時使ったノートなので、綴じたのは5-6年ほどになるか…。  密柑山(=未完の作品の山)からの発掘品。


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ドイツ装的に仕上げる。

背表紙用の布を準備(上図)。
ノートは表紙をつけたままで少々固いためすこし厚手の布を使うことにした。天地は折り返し、裏側の折り返し間は同程度の厚みを持つ別の布で埋め立てしておく。

濃いボンドを知ったりと背に塗る(中・下図)。


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背表紙布裏にもしっかりボンドをつける(上図)。

背に布を貼り、ヘラでしっかり密着させる(中図)。

平部分に巻き込むように背表紙布の残りをボンドで貼る(下図)。


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クランプで挟んでしっかり接着(写真)。

つづく。


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2018/04/14

無印良品・週刊誌4コマノート・ミニの改装 その2

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縢り。 

手製かがり台に背綴じひもをセット。


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目引き穴に合わせて背綴じひもを張る(上図)。

片っ端から縢る(中・下図)。


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背綴じひもを自製フィセルほぐしを使ってばらけさせる。

最初に指でひねって撚りをもどす(上図)。

フィセルほぐしで繊維一本一本に分ける(中・下図)。


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背固めには久しぶりに膠をつかう。部屋に獣臭がただよう。

数時間膠をみずにつけ、湯煎しながら溶かしていく(上・中図)。
温度を上げすぎると粘着力が弱るので注意。

親指に軽くつけて人差し指とでギュッとつまむようにして挟み、指同士を開こうとしてもすぐに剥がれないようならば完成(下図)。

薄すぎると粘着力が弱いし、濃すぎると伸びが悪く「だま」ができて使いにくいので使いながら水分調整は必須。


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刷毛で背に膠を塗りつけテフロンヘラで背を平らにするようにこすりつけていく(写真)。

つづく。


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2018/04/10

自転車に乗って

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紙や箱などを買いに新宿へ。

快晴、暑くもなく寒くもない気候なので、自転車でフラフラと。

妙正寺川沿いを走り、新井薬師近辺から中野方面へ向かう途中には輸入文具店「旅屋」がある。 旅をテーマにした品揃えで文具だけではなく、海外のチケットや切手や、旅に持って行きたくなるようなグッズが集められている。
ここでは紙挟みとトルコ製ゲルイングペン、スティックのりを購入。

青梅街道へ出て、西新宿近辺には「8Ball」。 店は大きくないがシンプルでスマートな文具が置いてある。 太めのシャープペンシルが50%オフのセールをしていたのでランマーカー付きシャー芯リフィルを購入。 

輸入文具店に寄ったのはコヒノールの5.6ミリの芯が欲しかったからなのだが、どちらもコヒノールの扱いはなし。残念。


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新宿ではセリアで木箱を、世界堂で鉛筆と紙、三角形のスティックのりを買って帰宅。

往復で20キロもないので、ゆらゆらと日がまだ高いうちに帰宅。


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2018/04/09

まちのほんだな

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JR高円寺駅北口を西に進むと始まる北中商店街。

緩い坂を下りきったあたりに「まちのほんだな」と書かれた札のかかった本棚があった。


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コクテイル書房という古本販売と酒場が融合したお店の一角にその本棚はおかれている。


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本棚の上に「まちのほんだな」のルールが書かれていた。
読み終わった本にメッセージを書いた紙をはさんで、この本棚にある本と交換するという趣向。

一冊につき一冊交換。 一度に二冊まで交換可能だという。

今は本も、ブックオフのような入りやすく売りややすい店があるので、本の売り買いもさほど大変ではないかもしれない。しかし基本的に美品で比較的新しい本以外はほとんど値がつかないことも多い。

お店まで持って行く手間を考えると処分したほうがよいと資源ゴミに本が出されていることも珍しくない。

店を介さずもっと気軽に本のやりとりができる環境があれば、本の有効利用ができるだろう。そういう意味で、この「まちのほんだな」はとてもよいシステムだと思った。

わが家も子供が大きくなってもう読まなくなった絵本など玄関先に「ご自由に」のふだと共に置いておくと結構持って行ってくれることが多い。 が、置いてあった本がなくなってしまえばそこで終わってしまう。

一冊ごとの交換であれば常に本がそこにあり続けることになるので「本の交換所」として機能し続けることができる。 なるほど、ちょっと今度一つ本棚を外に置いてみようかな…などと思った次第。

本離れが叫ばれる今の状況だからこそ、何となく本が目に触れる機会を増やしていくと言うことには意味があるだろう。


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古書店になじみがない人が多いかも知れないが、高円寺には西部古書会館という普段は専門の古書店が本を持ち寄って交換するスペースがあり、そこで(基本的に)月の第二週を除いて土日に一般向けの古書展を開催している

今度の土日は高円寺大均一祭といって初日は全品200円、最終日は全品100円均一の古書展が開かれる。 初心者も十分楽しめるのでお近くの方は是非出かけてみては。

今回は学割がきくらしく、学生ならば2日目は何と一冊50円とのこと。

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2018/04/06

無印良品・週刊誌4コマノート・ミニの改装 その1

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無印良品の4コマノート。 

A4用紙の裏表にそれぞれ4コマ画面が4列。これを44枚まとめてふたつ折りにしたものを中綴じにしたノート。

ネットで検索すると販売中止になったり販売再開されたり、常にあるわけでは無いようだが、コアなファンがいるようで、それぞれ面白い使い方をしているようだ。

デザインなどのアイディアスケッチ用としては多少画面が小さいが、試しに使ってみることに。 そのままで使うのもつまらないので改装する。


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再生紙と言うことだが昔のわら半紙のような紙。 破けやすいので、中綴じのステープラー針は慎重にはずす(上図)。

44枚の紙を中綴じしているため、一番内側の紙と外側の紙では幅が違っているため、重ね順を崩さないように一折り4枚ずつに分けていく(中図)。

ヘラでしっかり折り目をつける(下図)。


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二冊分を一冊にまとめる(写真)。

幅の狭い内側の折から外側の折りを順に重ねる。


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重ねた折丁はボール紙に挟んでクラフト紙の帯でひと巻き(上図)。

中綴じの紙を折丁にばらしてつ買っているので内側の用紙(束の下側)と外側の用紙(束の上側)ではこのように幅が違ってくる(中図)。

折り目を落ち着かせるためしばしプレス(下図)。


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本科が利用の目引き(上図)。

クラフト紙ノートもついでに目引き(下図)。

つづく


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2018/04/04

豆本ボックスの塗装

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豆本を保管するのにほこりにならず結構便利しているので追加塗装。
まとめて買うとロットによってなのか出来不出来が大きい。

一番困るのはささくれ。 触った感じがザラザラトゲトゲしている仕上がりのもの。

これは逆目方向にカンナをかけているためできる現象。
逆目とは木の繊維に逆らっている方向。 繊維が裂けてザラザラやとげとげができる。

仏像のような曲面が複雑な木工の場合、彫る都合で逆目に刃物を入れなければならない場合もあるが、この場合は恐ろしいほどの切れ味を持つ刃物を使う。

しかし、箱のような平板の組み合わせであれば、繊維に逆らわずにカンナをかければこのようなことは起こらないはず。

などと考えてみて、ふと気がついた。

恐らくザックリ組み上げてから仕上げをしているに違いない。 そうであればパーツを適当に組んでしまうことによって仕上げ段階で削る面が順目(きれいに削れる方向)と逆目が混じり、ザラザラな面がとそうでない面が混在するのもうなずける。

しかし、きれいな製品が揃っていることもあるので、現場の作業者の熟練度や気の利き具合によってバラツキが出るのか。

何となく作っている人たちの様子や雰囲気を考えるとちょっと笑えてきた。


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