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2011/03/29

折るための道具たち その1

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このブログの標題「キル・オル・トジル」の名前は
本を組みたてるときの3つの動作から名付けている。



本作りに限らず「オル/折る」ことは意外に難しい。
結果を問わないのならもちろんだれにでも折ること
自体は難なく出来る。  が、きれいにきちんと折る、
となると大変だ。折り鶴ひとつとってもきちんと
作るにはそれなりに気をつかう。



もっとも、折り鶴の場合、相手は薄いおりがみなので、
角と角、辺と辺など「合わせるべき」ところをきちん
と合わせ、ヘラや爪で折り目をきちんと付けることで
見違えるほど出来上がりが良くなる。

折り目を付けるのだからテーブルクロスやランチョン
マットの上で作ってはいけない。平らで堅いテーブル
や板の上が良い。



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しかし、厚ものを折る場合はただ辺と辺を合わせて、
というわけにはいかない。ただ折ってしまうと折り線
がゆがんでしまうのだ。この場合「折り筋」をつける
ことになる。「折り筋」とは折る部分に定規をあてて
堅いヘラやガリ版*で使う鉄筆で筋をひくことだ。



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製本の場合「ボーンフォルダ」という牛の骨を整形
したヘラや和装ようの骨ベラを利用する。骨の良い
ところは摩擦と熱にある程度強いこと。子供の裁縫
道具セットに入っているプラスチック製ヘラは力強く
筋を引くと先端がすぐにすり減ってしまう。ガリ版
印刷に使っていた鉄筆のでも良い。ガリ版用を探す
のは困難だが、画材の専門店や皮革の材料店などで
「モデラ」という名の様々な先端形状のものが売ら
れている。  



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普段、折り筋をつける対象によって色々と道具を使い
分けていたのだが、ある事情で別の折る道具を探す
ことになる。

つづく





ガリ版* = 謄写版(とうしゃばん)とも言われる、孔版印刷の一種。
雁皮紙のような薄い紙にパラフィンを塗ったロウ原紙を金属製の
専用の目の細かいヤスリの上にお置き、鉄筆で紙の表面のパラフィンを
削るようにして字や絵を描く(切るという)。 ヤスリの目によって
書いた部分に細かな穴があく。 そのようにして書いたロウ原紙を専用の
シルクスクリーンの枠に取り付け、インクを付けたローラーで原稿の
を押しつけながら転がしていくと、ヤスリの目でできた細かな穴から
インクが通過し印刷される。 今はコピーなどにその座を奪われ、
ほとんどみることはないが、味のある独特の雰囲気に見せられる人は
多い。 ちなみにガリ版のガリとはロウ原紙をヤスリの上で切るときの
ガリガリという音が語源。

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