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2011/03/31

折るための道具たち その2

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前々回の続き。



ボール紙や工作用紙など、厚紙を折るにはただ紙を
曲げてぎゅっとたためばよいと言う訳にはいかない。
紙が厚いがゆえ、折り曲げた部分がヨレヨレになっ
たり、割れてしまうことがある。

そのため、折る部分にあらかじめ「折り筋」という
溝をつける。 溝の部分の紙がつぶされて薄くなり、
折り曲げやすくかつシャープに仕上がる。

「折り筋」をつける場合、普段はボーンフォルダや、
鉄筆
などを使う。 カッター刃の背を使う人もいる。
無地の厚紙はこれで十分なのだが、表面にコピーや
印刷が施された厚紙の場合、ボーンフォルダほか、
紙の表面をこすりつけるように滑らせて溝をつける
タイプの道具では印刷面に傷をつけてしまう。

そこで、洋裁で使用する「ルレット*」のような回転
系の溝付け具はないか探してみた。 通常見かける
ルレットは直径2センチ程度の先端の尖った歯車状
の円盤がついており、これを布地に押し転がし点線
で印をつける。点線ではまずいので、歯車ではなく
単純な円盤のものはないか?

最初に目をつけたのはピザカッター。しかし直径が
大きすぎて力が入れづらい。 径が大きいため力が
分散してしまうのだ。 いろいろ探した結果、結局
洋裁道具に戻って、これを見つけた。



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キルト用ルレットとかパッチワーク用ルレットと呼
ばれるものだ。 キルト地やフェルト地に印を付け
るもののため、円盤のブレードが甘く仕上げてあり、
紙を傷つけることなくラインをつけることができる。

また、転がすことで連続的に溝を引いていくので、
引っ掻くことによるスクラッチ傷ができないのが
利点だ。

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写真は右から、キルト用ルレット、ボーンフォルダ、
鉄筆、真鍮へらでつけた溝。 今回写真で拡大して
わかったことだが、比較的きれいに溝が引けると思
っていたボーンフォルダーのものが結構ガタガタだ。

鉄筆に至っては折り線が見えなければよいが、とい
うレベル。 真鍮へらシャープだが印刷面の損傷が
激しい。無地の紙の場合は十分に使えそうだ。

しかし、キルト用ルレットが溝の幅や深さの均一性、
大量に処理する場合の疲労度など全てにおいて勝っ
ていた。 

しかし、このルレットにも問題がないわけではない。
厚さでいうと0.3ミリ程度までは良いのだが、それ以
上になると、また違った道具が必要になってくる。

つづく。



*ルレット = roulette (仏)「小さな輪」を意味するフランス語。
裁縫道具のひとつ。 柄の先に小さな歯車がついたもので、
紙や布に点線状の印を付けるのに使われる。
このことから回転するルーレットと呼ばれる回転する数字の円盤に玉を
投げ入れ、玉が止まった数字を当てるゲームの名の由来にもなった。

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